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【岡山大学】国内初!針穿刺ロボットによる人への臨床試験を実施

2019/09/16

 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科の平木隆夫研究教授、同大学院の自然科学研究科・松野隆幸准教授、ヘルスシステム統合科学研究科・亀川哲志講師らのグループは、2018年度に、同大学で開発したCTガイド下針穿刺(せんし)ロボット(Zerobot®)を用いた人に対する初めての臨床試験(First-in-human試験)を実施した。外科手術においては、内視鏡手術用ロボットがすでに国内で導入されているが、針穿刺を行うロボットは病理検査としても国内で例がなく、今回が初めてのケース。

 同研究グループは2018年6月〜10月にかけて、腎臓、肺、縦隔、副腎、筋肉に腫瘍がある10例の患者に対して、事前に臨床試験について担当医から詳細な説明を行った後、ロボットを用いたCTガイド下穿刺を行った。ロボットによる腫瘍への針穿刺は10例すべてで成功。またロボットの不具合や重篤な有害事象はみられず、術中の医師へのCTによるX線被曝もなかった。遠隔操作で針を穿刺できるロボットの開発によって、術者への放射線被曝を防ぐことも期待できる。今回の研究成果は2019年8月23日、ヨーロッパの科学雑誌「European Radiology」に掲載された。

(岡山大学HP:https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id655.html)

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